電子制御定温保存装置「TRANSCAVE™」
治験実施医療機関への治験薬保冷品の配送は、保冷トラック便によるものが主流でした。
保冷トラック便の配送では所要時間が長く、国内遠隔地向けには3日以上の配送時間が必要な場合もありました。
能動的に温度維持できる保冷梱包を用いて航空便による輸送が実現すれば、国内遠隔地向けであっても24時間以内に配送が可能となり、輸送中の治験薬の品質確保における信頼性向上、治験実施のスピードアップにつながるものと期待されておりました。
寒冷環境における治験薬保冷品の配送では、適切な保温装置が無かったために、温度記録装置を同梱して配送し、配送中に温度逸脱があった場合には再度配送する必要がありました。寒冷環境(外気温2℃以下)/温暖環境(外気温8℃以上)において、能動的に温度維持が可能で、かつ航空機に搭載可能な保温梱包が実現すれば、輸送中の治験薬の温度管理における信頼性向上につながるものと期待されておりました。
新型「TRANSCAVE™」(特許出願中、商標登録出願中)は、これらの期待に応えて開発された、国内初のオールシーズン対応型の保冷品配送用の電子制御定温保存装置です。
特長
電子制御の保温・保冷機能により一定温度を維持
- 電子制御により、寒冷環境(外気温2℃以下)/ 温暖環境(外気温8℃以上)において、 長時間(72 時間)能動的に一定温度(2℃〜 8℃ ) を維持できます。
*データ(グラフ)参照
航空機搭載可能
- 「RTCA DO-160D Section21 Category M」(無線周波エネルギー放射試験)に適合。
省エネルギー
- アルカリ単三乾電池で駆動します。
環境に配慮したエネルギー使用を考慮(地球温暖化防止・CO2排出抑制)した製品です。
市販保冷剤を使用
- 市販の保冷剤を使用し、繰り返し利用できます。
(ドライアイスや特殊な資材は使用いたしません)
有効内容量 約4リットル
- 定温維持装置をコンパクト化、保冷剤を最小限に抑え、4リットルの内容量を確保しました。
ポータブルで強固
- 軽量コンパクト、乾電池電源なのでポータブル。人が持ち運びできます。
- 外装はハードケースなので頑丈です
データ(グラフ)
平均外気温度(℃): 17.7 ℃(0℃以上の環境下にて採取)
2〜8 ℃保持時間:73時間40分
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